初めてのアラスカ、初めてのオーロラ

春休みにフェアバンクスでオーロラを追い、レンタカーと冬道でトラブル続きになった旅。

この年の春休み、何人かの友人とアラスカへオーロラを見に行った。前にメキシコへ行ったときと同じメンバーで、今回もいつもどおり、いろいろと頼りない旅だった。

まずアンカレッジで数日過ごした。昔すぎて何をしたのかは完全に忘れた。ただ、大きなトラブルはなかった気がする。

それから飛行機でフェアバンクスへ。機体はとても小さく、プロペラがカバーに収まっておらず、むき出しになっていた。こんなに小さい飛行機に乗るのは初めてだった。ずっと揺れ続けて、今にもバラバラになりそうな気がしたが、もちろん無事に着陸した。

そしてここからは、旅の思い出というよりトラブル集である。

飛行機を降りた直後から、さっそく問題が起きた。数日間で600ドル強のレンタカーを借りようとしたところ、このときはクレジットカードでの支払いが必須で、デビットカードも現金も使えなかった。アンカレッジで借りたときにはそんな条件はなかったので、なぜここではクレジットカードが必要なのか分からなかった。

そこで発覚したのが、四人合わせてもクレジットカードは一枚しかないという事実だった。それどころか、四人合わせてもSSNを持っているのは一人だけ。当時の僕たちの状況では、クレジットカードを作るのもそう簡単ではなかった。そして唯一の一枚を持っていたのが僕だった。

人生初のクレジットカードで、限度額はものすごく低かった。当時は一カ月使い、請求が出てから期限どおりに払えばクレジットスコアが上がる、という考え方だった。利用額を抑えたり、先に返済したりする発想はまったくなかった。確認すると、使える枠は300ドル少々。レンタカーには全然足りない。

その場で払える分をすべて返済し、利用可能額を500ドル少々まで戻した。残りはここ数日の旅行中に使った分で、まだ「処理中」になっており、返済できなかった。それでも足りない。

スタッフに、もっと安い車はないかと聞いた。これがいちばん安いという。完全に詰んだ。するとスタッフが、もしかしたらこの車をもう少し安くできるかもしれないと言い、いろいろ操作してくれた。キャンセルできる追加の保険や補償をすべて外し、車だけ借りれば500ドル少々になるらしい。限度額を確認すると、本当にぎりぎりだった。決済後に残った枠は一桁。限界すぎる。

レンタカーで重要な補償の一つに、Collision Damage Waiver(CDW)やLoss Damage Waiver(LDW)がある。簡単に言えば、条件に該当する車両損害が起きたときの面倒をかなり減らせるものだ。しかし僕たちには、どちらもなかった。

こうして追加の保険も補償も何も付けていない車で出発した。車の価値は、たぶん2万〜3万ドルくらいだったと思う。本当にぶつけたら、ちょっと直すだけでも数千ドルかもしれない。それでも当時は「まあ大丈夫でしょ」と考えていた。若いというか、怖いもの知らずというか、よくその状態で出発できたものだ。

実際には、カード会社へ電話して一時的な限度額引き上げを頼んでみる方法もあった。数百ドル足りないだけなら、もしかすると対応してもらえたかもしれない。ただ、僕はクレジットカード初心者で、残りの三人に至ってはカードすら持っていなかった。そんな方法を知るはずもない。

借りた車は四駆だった。そして、僕たちのように気の向くまま変な道へ入っていく旅では、冬のアラスカの四駆は必需品どころか命綱だった。あるとき、道路にあった雪のくぼみへ突っ込んだ。深さはタイヤ半分ほど。小さかったからこそ気づかず、そのまま入ってしまった。そして出られなくなった。いろいろな方法を試し、タイヤの下にレンガを敷くといった謎の案まで出た。最大の問題は、レンガがなかったことだ。

三人が車を降りて押し、僕が運転したが、十数分やっても出られない。完全にお手上げだった。このとき、なぜか誰一人ロードサービスを呼ぶという発想がなかった。でも知らなくてよかったのかもしれない。追加補償のない車で呼んだら、自腹でいくらかかるのか分かったものではない。

そこで一人が気づいた。この四駆、後輪が回っていない。くぼみの中で前輪だけが空転している。本当に四駆なのか? 運転席の操作パネルを調べると、前輪駆動と四輪駆動を切り替えられる車で、ずっと前輪駆動のまま走っていたことが判明した。四駆へ切り替えてアクセルを踏むと、一発で脱出できた。

では、さっきまでの十数分はいったい何だったのか。そして四駆、めちゃくちゃ役に立つ!

この旅では最初から最後まで僕が運転した。理由は簡単で、四人合わせても免許証は二枚、そのうち一枚は紙だった。その持ち主は、試験に受かって以来一度も運転していない。追加補償を全部外したレンタカーを、そんな人に任せられるだろうか。

いちばん印象に残っている道は、山の中の温泉へ向かう道だ。たぶん二十〜三十キロほど、ずっと氷の路面だった。聞き間違いではない。雪ではなく、昔の雪が踏み固められた氷だ。本物の氷の上を走ると、雪道がどれほど運転しやすいかよく分かる。少なくともチェーンはなかった。どんなタイヤだったのかは、もう覚えていない。それでも腹をくくって進むしかなかった。

あの日のあの車では、時速30キロを超えると滑り始めることがあり、40キロを超えるとほぼ滑り、そのまま速度が落ちるまで完全に制御できなくなった。途中で何度もコントロールを失い、かなり怖かった。僕は下手にハンドルを動かす勇気もなく、ひたすら車を安定させようとした。すると毎回、なぜか立て直せた。ほとんど車が通らない道だったので、急に方向を変えず、そのまま滑っていられる空間があったのも幸いだった。結局、最初から最後まで事故はゼロ。今思うと、よくやったと思う。

ある日は、近くの Moose Mountain へスキーに行った。さすがアラスカのスキー場、とにかくワイルドだった。リフト? そんなものはない。山へ上がる方法は、麓からバスに乗って山頂まで運んでもらうこと。下り? 自力でどうぞ。

完全な初心者だった僕らは、コースの端には多少なりとも柵があるものだと思っていた。なかった。コース自体はちゃんと広い。でも柵などというものは、どこにもない。コースから飛び出しそうなとき、どうやって減速するのか? 木にぶつかる。

スキーをまったく知らない初心者の僕は、この方法で何度も急停止した。このブレーキ法の最大の問題は、死ぬ可能性があることだ。幸い、木にぶつかったときは十分に速度が落ちていた。一度など、木に衝突したのにスキー板がまだ両足についたままで、身動きが取れなくなった。完全に詰んだ。そこでビンディングをストックで必死に突き、ようやく外すことに成功。やっと脱出できた。

要するに、このスキー場は僕らのような完全初心者にはワイルドすぎた。当時はゴーグルどころか、手袋さえ持っていなかった。それでもそのまま挑んだ。若いって怖い。

山頂でバスを降りた瞬間、四人そろって「で、どうするの?」状態だった。そこからゆっくり下り始める。最初は比較的平坦で、意外といけるじゃん、と少し調子に乗る余裕まであった。しかし初心者は初心者。コースの案内板すら読めない。こうして僕ともう一人は、その平らなコースを進んだ末、ブラックダイヤモンドの上級者コースへ入り込んだ。序盤が平坦だったのは、最後に待つ巨大な急斜面への前振りだったらしい。まるで高低差を全部、最後の一区間に取っておいたかのようだった。

それまでの平坦なコースなら、木にぶつかって止まることもできた。でもここでは無理だった。そもそも立てない。板を履く必要すらなく、スキーブーツだけでしゃがめば、そのままものすごい速さで滑り始め、まったく制御できないほどの急斜面だった。止まりたければ座る。ただし、そのまま山を転げ落ちないように気をつける必要がある。

結局、板を履いているときのブレーキ姿勢を取り、スキーブーツを雪面に突き立てて、ようやく滑り落ちずに済んだ。板を押しながら、一歩ずつ山を下っていく。その横を、腰ほどの身長しかない子供たちが猛烈な速さで滑り抜けていった。しかも後ろ向き。少しずつ下る大人二人を見て、彼らはいったい何を思ったのだろう。

一時間近く奮闘した末、二人とも生きて麓へ戻った。そこで三人目と合流した。出発してすぐに何かおかしい、足をくじいた気がしたので引き返し、次のバスで山を下りて、ずっと待っていたらしい。残る一人は行方不明。僕らは麓で待つことにした。そして身の安全のため、全員一致でもう山には上がらないと決めた。

三十分ほどすると、最後の一人も現れた。どうやら四人の中でいちばん運動神経がよく、ちゃんと初心者コースを見つけ、すでに何本も滑っていたらしい。

最終的に、四人全員、手足を一本も失うことなく生還した。本当に大変だった。

最後に強烈に覚えているのは、ある晩、オーロラを見に車で出かけ、危うく寿命が縮みかけたことだ。その夜、ネットの予報でオーロラが出そうだと知り、とりあえず車を出した。どこへ行くのか? 知らない。街を離れ、適当な山を見つけて上まで登り、そこで見ればいいという計画だった。

そして本当にそうした。小さな丘の上まで行くと、一軒の家があった。車を降り、カメラと三脚を取り出して撮影の準備をしていると、家の人が出てきた。十数メートル離れた暗闇の中で、手に何を持っているのかは見えない。一人が近づき、家の前を少し借りてオーロラを撮ってもいいかと聞いた。話は無事にまとまり、そこでかなり長いこと撮影できた。

ただし! 戻ってきた友人によると、本人もよく見えなかったものの、家の人は銃らしきものを持って出てきたように見えたらしい。

よく考えれば、不思議でもない。相手から見れば、真夜中に一台の車が自分の敷地へ入ってきた。そこから成人男性に見える四人が降り、トランクを開けて何かの機材を取り出している。そんな状況、怖くないわけがない。もし本当に銃を持って出てきたのなら、相手の立場からすれば警戒するのも理解できる。それなのに友人は、そのまま真っすぐ近づいていった。もしこちらを危険な侵入者だと勘違いされていたら、何が起きたか分からない。

もし手に持っていたものが本当に銃だったなら、今思い返すとかなり怖い行動だった。

オーロラは見えたとも言えるし、見えなかったとも言える。それくらい弱かった。きちんとしたカメラで30秒露光すると、写真には空のいろいろな色がはっきり写った。しかし肉眼では、ほとんど分からなかった。

最終的に、旅は無事終了。車も無事!