サンディエゴ:湾岸クルーズとシーワールド
ロサンゼルスから日帰りでサンディエゴへ。湾岸クルーズのあと、シーワールドでシャチやアシカ、イルカのショーを巡った一日。
朝早く、ロサンゼルスからバスでサンディエゴへ向かった。途中、ガイドがなかなか伝説的な話を聞かせてくれた。
ガイドの話では、サンディエゴ付近のメキシコ国境は、メキシコからアメリカへ入る時の検査が非常に厳しい一方、アメリカからメキシコへ向かう時はかなり緩く、何も調べずそのまま通されることさえあったらしい。普通なら、アメリカからメキシコへ密入国しようとする人はいないから、という説明だった。
ところがある時、観光バスの運転手が道に迷い、乗客を一台丸ごとメキシコまで運んでしまった。戻ろうにも、運転手を含め、車内のほとんどの人がパスポートすら持っていない。こうして全員が、ものすごく面倒で気まずい状況に取り残されたという。
さらにガイドによると、その後アメリカ側も南へ向かう車のチェックを少しずつ強化したそうだ。実際に逃亡犯がこの方向からメキシコへ逃げることがあり、それも理由の一つだったらしい。僕らが訪れた頃には、バス一台がうっかりそのままメキシコへ入ってしまうような伝説は、もうなかなか再現できなくなっていた、と話していた。
まずはサンディエゴ湾のクルーズ船に乗り、海上から湾内を観光した。途中でコロナド橋も見え、景色はかなりよかった。
続いて、シーワールド・サンディエゴへ。海の生き物の展示やショーに加え、アトラクションもあり、海洋テーマパークと遊園地を合体させたような場所だった。
最初は動物の展示エリアをひと通り見て回った。
正直、純粋な水族館として生き物の種類を評価するなら、あまり合格点とは言えない。
そして、シャチ――英語でいう killer whale――のショーを見た。
この話を聞くと、英語名のkiller whaleが急に冗談ではなく聞こえてくる。ガイドによれば、シーワールド全体では過去にトレーナーが死傷する深刻な事故が起きており、サンディエゴでも、ショー中にシャチがトレーナーへ噛みつき、水中へ引きずり込む事故があったという。さらに、こうしたショーは動物福祉団体から長く批判されていた。この先いつまで続くのか分からない。せっかく来たのだから、見られるうちに見ておこう、という気分だった。
あとから振り返ると、僕らが訪れた2016年は、ちょうどシーワールドのシャチ事業が大きく変わった年でもあった。訪問の一か月あまり前、シーワールドはシャチの繁殖を終了し、園内にいるシャチを最後の世代にすると発表していた。その後、従来の娯楽中心のショーも、動物の行動や教育をより重視した展示へ少しずつ変わっていった。
ほかにはアシカのショーもあった。
そして、ほとんどすべての水族館にある定番、イルカショー。
ショーを見終える頃には、そろそろ帰る時間になっていた。ところが園内で、急流すべりのアトラクションを発見。
待ち列は完全にゼロ。降りてはまた乗り、また降りては乗りを何度も繰り返した。人で埋め尽くされた遊園地では、なかなか味わえない待遇である。
夜はバスでロサンゼルスへ戻り、サンディエゴ日帰り旅行は終了した。